練馬大長尻ダイコン

【野口種苗】

【特徴】尾張の方領大根が江戸に渡り、関東ローム層の深い耕土で長く変化し成立した。丸尻、中長、中太等あったが、現在は代表種の大長のみに。「練馬大長沢庵大根」と称し、関東を代表するタクアン大根。耕土の深い土地だと長さ１ｍに達することもある。色白く中央部太く首と尾は細い。成長に従って根が地上に抜き上がる。大きく成長した大根を干してたくあん漬けにする。その他煮物、切り干し、大根おろし等、何にでも良し。

【播種】８～９月。東京標準は８月下旬～９月上旬。発芽適温：最適24℃～28℃、15〜35℃が実用上の限界温度。瓶底の丸い押跡に後で間引き易いよう間隔を空けて点播。覆土：１cm位。大根は暗い方がよいので完全に覆土する。

【収穫】11月～12月。長く置きすぎるとスが入ることがある。

【栽培】早まきするとウイルスに冒されやすい。充分深く耕し、高畝にする。タネの直下に未熟堆肥や化成肥料があると又根になりやすい。２、３回間引いて本葉６、７枚で１本立ちに。生育適温：17℃～21℃、生育初期には高温にも耐えるが、平均25℃を越えると根部の肥大が悪くなり、肥大後は軟腐病や生理障害が発生しやすくなる。

【採種】よくできた大根を暮に植え替え、越冬して春に開花後、莢を完熟させて刈り取り、脱穀した種子を天日に干してよく乾燥する。保存法：乾燥し、お茶の缶などに入れ密封し冷蔵庫の隅に。

【種子の特徴】休眠期は無い（結実後雨が多いと莢で発芽することがある）種子寿命：よく乾燥したタネならやや長命の部類（～４、５年）。