四葉胡瓜

野口種苗つる新種苗

【特徴】大正中期、中国山東省から日本併合下の朝鮮ソウル近郊に入り、日本人に知られる。大戦末期、熊沢三郎が選抜育種を開始。戦後国内に導入。歯切れよくキュウリの中で最もおいしいと言われる。果実は濃緑色で、長さ30~40cmと長い。イボ高く縦ジワが多い独特の外観を持つ。昭和30年頃北九州から全国に広まった。

【播種】3月(温床)4月下旬から5月(直播、霜の心配が無くなってから)。発芽適温:25〜30℃。2、3粒ずつ点播。覆土:発芽まで水分を保ち、15℃以上の地温を保持できるよう。

【収穫】播種後55日~。夏から秋。

【栽培】畝幅1m、株間50cm。華北系品種で、低温下での生育はよくないが、高温期の生育は旺盛で、ツル太く、草勢強く、側枝も多く、豊産である。節成り性*は強くないので、株間を空け、キュウリネット等を張って、子蔓を広げて栽培すると良い。生育適温:昼間25〜28℃、夜間13℃、地温の適温20℃。長く大きめの果が収穫できるが、普通の胡瓜に比べ着果が少ないので、長期間の栽培を心がける。肥料と水のやり過ぎに注意し、徒長しないよう気を配る。

【採種】黄色く大きくなった完熟果を縦割りし、スプーンで種とワタを取り出す。ボウルで一昼夜発酵させ、極少量入れた洗剤が泡立たなくなるまで水洗し、新聞紙に平らに広げて天日に一日干す。

【種子の特徴】休眠はしない(発酵中に雨水が入ると発芽することがある)。寿命:常温で4年以上(長命種子の部類)。保存法:充分乾燥させたら、低温、低湿度の場所に保管する。