栗てまり(ミニカボチャ)

雪印種苗

【特徴】中早生。雌花が多く着果良好、1蔓あたり4~5果収穫できる。1果の重さは400g程度。果形は扁平で果揃いが良好。果肉は濃黄色で鮮やか、肉質はやや粉質で滑らかな食感。果皮は濃い黒緑色、退色が遅い。

【播種】トンネル:2月中旬~3月上旬、露地:3月中旬~3月下旬。発芽まで25度前後を確保し、発芽後は徒長しないよう温度管理を行う。10.5cm程度のポットで本葉3~4枚まで育苗。生育後半は育苗温度を徐々に下げて低温に馴化さぜる(最低10度~15度程度)。

【栽培】1 定植)本葉3~4枚で、株間70~80cm、畝間3.0~3.5mで定植(密度は400~500株/10aを目安)。基肥、N:P:K=7~10 : 12~20 : 10~12 kg/10a。定植7~10日前に全面に施用し耕転する。土壌pHが酸性の場合は、苦土石灰・炭力ル等で酸度矯正を実施する。定植までにマルチをして、地温を15度以上確保する(促成栽培の場合、あわせてトンネルや不織布を利用して保温する)。排水性が良い圃場を選定し、水はけの悪い圃場の場合は高畝にする。定植後の乾燥は、活着不良の原因となるため注意する。

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定植目安

2 栽培管理)活着し、本葉4~5枚になったら親づるを摘心する。勢いがある子づるを3本残してそれ以外の弱い子づるは除去する(子づる3本仕立てを基本とする)。つ否同士絡まないよう誘引し、着果節位以降の孫つるは基本的に放任し樹勢を維持する。1番果は10節程度での着果を基本とし、低節位の雌花は除去する。

3 追肥のタイミング)1番果の着果後、1週間程度経過したら窒素成分で2~3kg/10a追肥を実施する。後半の肥料切れは、肥大不足や樹勢低下の原因となるため注意する。
4 病害虫防除)うどんこ病、べと病、細菌病、アブラムシなど病虫害の発生は、枯れ上がりが早まるため、予防的な薬剤防除を定期的に行い、収穫期まで樹勢を維持する。

【収穫】1 収穫期)開花後、40日程度を目安に収穫をする。開花後日数を目安とするが、果梗のコルク化が十分進んでいることを確認して収穫する。

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収穫目安

2 貯蔵)収穫後は日陰で風通しの良い場所に保管し、一定期間(7日以上)風乾させる。粉質の品種のため、風乾・貯蔵することで、でんぷんが糖化して食昧が高まる。収穫物の果皮は濃黒緑色で退色が遅い。