ドシコ(ブロッコリー)

野口種苗
【特長】ケールから分れ、イタリアで改良が重ねられた。「ドシコ DeCicco」(または「デシコ」)とはイタリアで育成され最も広く普及している伝統品種。一代雑種ばかりになってしまった日本のブロッコリーの中で、今も種子が入手できる貴重な固定種。播種後90日収穫の早生種。頂花蕾収穫後、側枝の発生が多いので長期間収穫できる。たまに1つ1つの蕾が大きく雑駁で粗いものが出ることもある。
【播種】6〜8月。春蒔きも可能だが小さかったり虫害に侵されやすい。発芽適温、15〜30℃。育病箱に5〜10cm間隔にスジ蒔きするかポット蒔きで育苗。覆土は標準(覆土後新聞紙をかけると水やり後の土が固まらない)。
【収穫】播種後90〜100日。
【栽培】生育適温、20〜25℃。本葉5、6枚で畝間90cm、株間50cm間隔に定植。側花蕾を長期間収穫するには大株に育てる。定植後暑いうちはヨトウムシ、コナガ、アオムシなどに注意。防虫ネットのトンネルを利用すると良い。ブロッコリーは生育初期〜中期に湿害に弱く、根腐れや枯死しやすいので、畑の排水をよくする。
【採種】収穫せずに置いた花蕾が菜の花になるので、種の莢が熟したら刈り取り乾燥する。ナッパなどとは染色体数が違うので交雑しないがキャベツ、カリフラワー、ケールなどとは交雑する。充分乾燥したら密閉容器に入れ低温低湿度の冷蔵庫などで保存。
【種子の性質】種子寿命、常温で3、4年。キャベツの仲間なので採種後一定期間休眠すると思われる。