シルクスイート(薩摩芋)

タキイ
■採穂用親株
【特長】イモの揃いがよく皮肌も滑らか。甘く、絹のようなしっとりと滑らかな食感が特徴。収穫時はやや粉質だが、貯蔵することで粘質となる。とにかく甘い。形状:短紡錘。皮色:赤紫。肉色:橙。
【育苗】採穂用親株(9cmポット苗)の栽培法:暖かい場所で親株を育て、側枝を伸ばして挿し穂を採り、植え付ける(親株をそのまま植え付けても小さな芋しか収穫できない)。地温確保による親株の活着促進と雑草防除のため、マルチとトンネルを用いる。親株は株間20cmで植え付け(鉢植えも可)、本葉10枚頃に7枚程本葉を残して摘心し、側枝を出させる。側枝(穂)が8〜10枚の頃に3枚ほど残して蔓を切り、植え付け。以後、数回側枝(穂)の収穫が可能(葉の付け根から穂が発生する)。ほとんど肥料は必要としないが、生育を見ながら薄い液肥を施す。
【穂の植え付け】温暖で日当たり・水はけの良い土壌に、完熟した堆肥をすき込んでおく。肥料は定植後に化成肥料を少量与えて初期生育を促進させる。但し窒素分が多いと蔓や葉ばかり茂る「蔓ぼけ」を起こし、芋の肥大が劣るので、やり過ぎに注意する。
地温15度以上になった頃が植え付け適期。黒マルチなどを張ると、初期の地温や水分を確保しやすく、育てやすい。排水を良くするためにも高畝(20〜25cm)にする。
穂の切り口に近い2〜3節に芋を付けやすいので、その部分を必ず埋め込む。各節の葉は外に出す。
水平植え:畝頂部に幅5〜10cmの溝に水平に寝かせ5〜7節を植え込む。株間25〜30cm。メリット:芋の数が多い、大きさのそろいが良い、収穫容易。デメリット:乾燥に弱い、植え傷みしやすい。
斜め植え:竹棒などで斜めに10〜20cmくらいの深さをあけて3〜5節まで挿す。株間20〜25cm。メリット:乾燥に強い、植え痛みが少ない、活着が早い。デメリット:芋の数が少ない、大きさが揃いにくい。
【収穫】10月頃より試し掘りをし、初霜までの晴天の日に収穫。掘り穫った芋は、12度以下にならないところで貯蔵。
【栽培】植付け後、新芽が5〜6枚出た頃に摘心して脇芽を伸ばし、葉の枚数を増やす。蔓が畝間に伸びてしまう前に、除草を兼ねて土寄せする。これにより降雨などで崩れた畝を整え、芋が肥大する空間を作る。葉色が悪いときは少量の化成肥料を株間に与える。