ハッピーヒル(うるち)

野口種苗
【特長】終戦直後、ビルマの奥地から日本兵が持ち帰った長稈多粒のモチ種と、日本の穂重型の品種を交配して、自然農法のカリスマ・故福岡正信氏が1986年に育成、固定したした超多収米。多収穫の割には美味。ただ晩生なので冬が早い北海道や東北など寒冷地には不向き。関東以西に適す。水田だけでなく陸田にも向くという。稲こうじ病が発生しやすい品種のため、出荷用営利栽培には不向き。
【播種】4月中旬(直播き栽培では4月下旬〜5月上旬)。10〜14日吸水(積算で100℃/日)後、室温30度で1日芽出し。発芽適温30〜35度。播種床を光線透過率70%の寒冷紗等で被い覆土しない。
【収穫】秋11月。
【栽培】平均気温26度以上。長稈強稈で倒伏に強い。耐干性が強く、陸稲に近いものもある。雑草に強い。条件が悪い田畑で特性が発揮されるので、不耕起、無肥料、無農薬の自然栽培に向く。多肥栽培した場合、超多収となり10アール1トンどり以上も可能(一穂300〜400粒着生し、平均200〜250粒実る。1平米の茎数を200〜300本に留める)。
【採種】稲刈り後、脱穀、乾燥して翌年の種モミとする。
【種子の性質】種子寿命、常温では1年程度と短い。冷暗所なら数年保管できる。休眠はない(従って結実途中に雨にあたって発芽することもある)。種子保存法、呼吸ができるよう紙袋のまま冷暗所に。